概要
もう、9年経っちゃってますが9年前からSpecialized s-works powerサドルを使っています。
このサドルを選んだときの記事はこちら。
しかしながら、5年前に輪行したときにカーボン部分が割れてしまって剛性が損なわれてしまって乗っているとステーが外れたりすることがありました。
しかしながら、この状態でトレーニングをしますし、230kmライドもしましたし、レースにも出てました。
そんなに大きな問題ではないですが割れた部分がベコベコしたりするのが微妙なので交換しました。
交換前
今の状態。外見は普通です。
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再設置するときに、サドルの角度が重要なので現状を測っておきます。今の角度には違和感が無いので同じ角度で設置します。
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水平器は安心のシンワ測定製品。安物だと水平が計測できないという実験があったので重要です。メモリで角度は計測できないモデルになります。
サドルを外したところ。外す前に前後位置を同じにするためにマスキングテープを貼ってマーキングしておきます。
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このお尻の部分が真っ二つになってます。これによって全体の剛性が失われてます。サドル表面のカバーで左右がかろうじてくっついているような感じです。
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左が今まで使っていたもの。右が新しいもの。
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ついでにサドルのクランプもクリーニングして設置しました。
設置する際には、カーボンステーの部分にグリスを塗布する必要があります。手元にカーボン用グリスが無いのと、シボ加工されていると不要という話もあったので今回は段差を吸収するという目的で薄くSHIMANOプレミアムグリスを塗布しておきました。
調べてみると、カーボン素材用のグリスはこれが良いらしいです。グリスと呼んでますが、グリスじゃなくてカーボン素材同士は摩擦係数が低いので摩擦を発生させるための緩衝材です。普通はコンパウンドペーストが使われるようですが、以下のモトレックスはコンパウンドは配合していなくてしかも保持性が高いです。評価もすごい高いので買うならこれ。レビューを見ると主にカーボンフレームとカーボンシートポストの保持に使う様子です。
でも、シボ加工されている素材には適さないという注意もあって難しい。アルミとカーボンの場合はどのグリスを使えば良いんだといったこともあり、正解がよくわかりません。
また、サドルのネジ脱落を防ぐためにロックタイトを塗布しました。
そして、重要になるのが締め付けトルクです。
クランプのマニュアルマニュアルに13.5Nmとあります。
サドルの取り付け方法
1.コニカルウェッジ(C)の、シートポスト(D)に接触する面にグリスを塗布し、シートポスト(D)に取り付けます。
2.コニカルウェッジ(C)の上部の溝にサドルレール合わせて、外側からクランプ(B)で挟み込みます。
※このとき(C)・(D)が曲がらずに、それぞれ平行に装着されていることをご確認ください。平行になっていない場合、サドルレールのねじれや曲がりが生じ、水平なサドルボジションが取れない場合があります。
3.ナット(A)のタブを、クランプ(B)の溝に合わせて差し込みます。位置が正しい場合、ナット(A)とクランプ(B)に印刷された矢印の先が互いを指し合う状態となります。
4.ネジゆるみ止め剤(ロックタイト242推奨)を塗布したボルト(E)を差込み、仮止めします。
5.サドルの傾きと前後位置を調整します。
6.ボルト(E)を推奨トルク(13.5 N*m,120in-lbf)で締めます。
また、オーナーズマニュアルには13.6Nmとありました。ほとんど同じなのでこのぐらいの値で夜さあそうです。
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締め付けにはトルクレンチを使います。
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10年近く前に買ったトルクレンチ。
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主観としては結構強く締め付けルカン児でした。
新しいサドルの設置後の角度。泡の位置がほとんどおなじになるように設定しました。若干前傾です。
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まとめ
- サドルを取り外して取り付けるだけでも結構奥が深かったです。(グリスを塗布するかしないか、どのグリスを塗布するかといったこと)
- 後日20kmぐらい乗りました。サドルの剛性がしっかりしているととても乗りやすい印象です。ほんの少しの違いですが、快適性がかなり違います。また、路面からの振動がおしりに伝わってくる量が多くなりました。
- 身体に触れる部品の重要性に改めて気付かされました。
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