概要
- 金沢駅から名古屋駅までの237kmを自転車で乗ってきました。
- 1日で200km超えのライドは5年ぶりくらい。
- 金沢から郡上八幡までの道(飛越峡合掌ライン)はとても舗装が綺麗で車が少なくて超おすすめです。
プランニング
2年前に金沢から白川郷へ自転車で行ったときに飛越峡合掌ライン(国道156号)が綺麗で楽しかったので、また行きたくて作った企画です。
往復だとつまらないので、ワンウェイで行きたかったので名古屋へのワンウェイです。
タイムテーブル
名古屋へ行くとなると距離が240km近くになります。途中で機材トラブルなどがあったときのリスクヘッジを考えながら休憩場所や出発時間を計算しました。
山なのでトンネルがあるため正しい高度データが無くて計画しづらかったです。以下にデータを置いておきます。
実際に走ってみた結果は、序盤はギリギリ。後半は40分ぐらい早着だったのでもうすこし前半に時間を振って良いと思いました。
山奥なのでコンビニも少ないので水切れになったら大変なので、獲得標高なども計算して次のセクターに挑めるようにしました。
Epic Ride Weather
そして、今回とても重宝したのが、Epic Ride Weatherです。ブルベの人が使っているようです。Android/iOSアプリです。
StravaやGarminと連携して、ルートを読み込ませて、開始時間と平均時速を入力すると気象予測情報を出力してくれます。
今回は、寒さ対策のために最低気温と、雨が降るか、風の強さを知りたかったので使ってみました。
最低気温は14度ぐらいに対応できるように装備を用意する必要というのがわかります。しかしながら昼は30度近くまで上昇するので掛水が必要そうです。ということでボトルは2本積まないとです。
コース
Stravaのルートはこちら。3700m upと出ていますが実際は2250m upなのでご安心ください。トンネルが多いのでトンネルが考慮されておりません。
Garminの方では2460m upと書かれているのでGarminのコースデータは高度が超正確です!高度のグラフを見る限りはトンネルが考慮されていないようですが、結果的には正しい値になるという謎現象です。
(両方とも、当初のプランで走ってみて微妙なところがあったのでルートを改善しております)
前日
土曜日。昼に都内で用事があったので13時半ごろの北陸新幹線で金沢へ向かいます。
今回の240kmライドの装備は以下のような感じです。ボトル2本とツール缶です。
八重洲中央口が新幹線に乗りやすいし、自転車で進入しやすく、スペースが広くてパッキングしやすいです。
変な時間なので、電車が空いていて3列シートの席を予約できたのでmont-bellの輪行袋で行きます。(2列シートには収まらない長さなのです)
今回の旅程は時間コントロールがとても重要なのです。PM6時頃に名古屋駅に到着しないと、お風呂入って帰宅するのが遅くなってしまいます。遅くなると月曜日の仕事に支障が出てしまいます。
スマホのバッテリーを節約するためにも重要な情報は紙でライド中に参照できるようにしておく必要がありました。
そこで、高度表と、時間や距離表示を印刷してトップチューブに貼り付けられるようにしました。赤坂のKinko’sでDIYラミネート加工しました。A4サイズ1枚だけなので250円です。さすが、ビジネスクオリティなのでとても綺麗にラミネート加工できました。
カッターを自宅から持ち込み、揺れる新幹線の中でカットしました。面取りもしました。使うときに気づきましたが、テープで留めるためにもっと余白を残しておいたほうが良かったです。
金沢駅に到着して、自転車を組み立てます。mont-bellの輪行バッグはダウンチューブにホイールの軸が干渉するので傷だらけになります。今回はかなり気をつけて梱包して取り扱いました。もう、傷だらけで今回の傷がどれだかわかりません。
当日
安宿だったので、外の酔っぱらいの騒ぎ声がうるさくて寝付けず、1.5時間ぐらいしか寝られませんでした。WiFiも不安定だったのでパケットをかなり消費しましたw。
そして、AM3:20に起床。金沢は水がきれいなので水道水が臭くないです。水道水をそのままボトルに入れます。
AM3:50に金沢駅に集合し、AM4時に金沢駅を出発!
金沢は小さな町なので15分ぐらいで街を抜けます。
街を抜けると丘を2つ越えます。先は長いのでゆっくりと。
丘を2つ超えると富山県の南砺という場所に出ます富山市街がある平地の一番端っこの部分です。フラットで道が綺麗です。
目の前には1000m級の山がいきなり立ち上がってます。すごいダイナミックです。あの山の右の方にある五箇山から谷へ抜けていきます。
五箇山のヒルクライム。いきなり山が立ち上がっているので少し登るだけで眺望が良いです。
この道は国道304号で、日本の道百選に選ばれています。納得。
ヒルクライムを終えた後には4kmに及ぶトンネル。車がほとんど来ないので安全です。
トンネルを抜けるとガラッと雰囲気が変わって山間部です。
少し下ったところに第1の世界遺産である、五箇山「相倉合掌造り集落」があります。道が狭いので自転車は立入禁止なので入り口付近を見学して終わりです。時間的にもあまり余裕がなく、ここは小規模なので。
雲が同じ高さに出ていて非日常感があります。
まだ6時台なので静かにしておく。。。
次は、五箇山「菅沼合掌造り集落」。道から一度下ったところに集落があります。道から眺めると集落全体が眺められるので、眺めて終わり。
此処から先は、国道156号に行き、飛越峡合掌ラインへ。
道中はこんな感じのきれいな道。巨大な橋が何個もかかっていてすごい走りやすいです。
車の少なさは最高です。道路も立派です。(立派すぎます)虫もいません。
第2エイドの白川郷のコンビニ。
メインの白川郷合掌造り集落です。少しヒルクライムすると撮影スポットに上がれます。ここも10分程度の観光で走り出します。せっかく来たのにとても名残惜しいですが、ここでの時間経過が日曜夜の睡眠時間に直結します。
ということで、白川郷を通過します。
御母衣ダム。読み方は、みぼろダム。
このダムは鉄筋コンクリートでせき止めているのではなく、岩石や土砂を積み上げて構築する形式のダムです。遠くから見た時の光景は圧巻です。
ダムの手前あたりで撮影した動画です。特にここは向かい風強いです。そして、道中はほぼずっと向かい風でした。
ダムの手前は50m upのヒルクライムです。
ダムの上
このダムはすごい巨大なのでしばらくこのダムの湖に沿って走ります。
しばらく気持ち良い森林を走って”ひるがの高原”のデイリーでコンビニストップ。ここが最高高度地点辺りです。
デイリーヤマザキなのでスイーツが豊富!しかも美味しい。
ここでの見どころは、分水嶺!日本海と太平洋の分かれ道です。こんなふうになっているとは思っても見ませんでした。真ん中は尾根になっていると思っていたので。
ここが起点で長良川と庄川になります。
分水嶺のすぐ脇にあるソフトクリームのお店!おいしい!ふわふわ。
ひるがの高原からは、気持ちよく下って行きます。ある程度向かい風なので漕がないと進みませんが。
そして、郡上八幡へ到着です。結構あっという間でした。下りは楽ですね。
お城が丘の上にあるのですが、お城に行くためにはヒルクライムが必要なので今回は体力的、時間的に省略です。
郡上八幡からは車通りが急激に増えます。
「うだつの上がる町並み」という場所です。翌週にあるツアー・オブ・ジャパンのスタート地点みたいです。
地名の意味がよくわからなかったので調べたら、こんな意味でした。全然屋根を見ていなかったです。。。たしかに、写真を見るとうだつが上がってます!
国の伝統的建造物群保存地区に選定されたうだつの町並み。「うだつ」とは、屋根の両端を一段高くして火災の類焼を防ぐために造られた防火壁のことで、裕福な家しか「うだつ」を造ることができなかったため、庶民の願望から「うだつを上げる・うだつが上がらない」の言葉もできました。
https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_1189.html
美濃市は、江戸時代の商人の町で、この「うだつ」が多く残っています。
ここから先はひたすら酷道。信号が多くて車も多い。。。。
残り10kmぐらいので名古屋駅のビルが見えだします。
ゴールは名古屋駅の名物「ナナちゃん人形」!
駅からチャリで3分ぐらいの「炭の湯」で汗を流して新幹線で帰りました。
帰宅してからは、時間がないですが雨でバイクが汚れたので軽く整備しておきます。
グゥーキンアルファでデグリース、食器用洗剤でシャンプー洗車、ラスペネをチェーンに吹いて終わり。
余談
「さくら道国際ネイチャーラン」という、名古屋から金沢へランで行く大会が毎年あるようです。参加者は100人程度。ランで240kmなので24時間以上かかると思います。
コースはほとんど同じ道です。かなり走りやすいし楽しいコースだと思います。
大会の背景も素晴らしいです。このような思いを持っていた人が居るとは胸アツです。
太平洋と日本海を結ぶ266㎞の道を、桜のトンネルで結ぼうと決意した男がいた。御母衣ダム工事で、水没する山寺の樹齢400年を数える桜の古木が移植され、見事に蘇ったその生命力に感動したからである。その男は、名古屋と金沢を往復するバスの車掌・故佐藤良二氏である。彼はバスの走る道沿いに、桜の苗木を黙々と植え続けた。乏しい蓄えを注いだ。少ない休暇を使った。2,000本も植えただろうか。男は病に倒れた。志半ばで力尽き、逝った。47歳の短い生涯だった。清貧という言葉が改めて見直される今、「人の喜ぶことをしたい」と病魔に侵された我が身を顧みず、無償の行為を貫いた佐藤氏の生き方は、貧しくとも豊かな心を持つ、人間の幸福な姿を問いかけてくれる。佐藤氏が夢みた「さくらのトンネル」を、走り抜けるという形でその遺志を受け継ぐと共に 「太平洋と日本海をさくらでつなぐ」という大事業の完成に少しでも寄与できればと「太平洋と日本海を桜でつなごう2023さくら道国際ネイチャーラン」を開催する。
途中で通った、御母衣ダムを作るに無くなった集落があるんですね。。。
考察
コース
今回は、「金沢から名古屋」というキャッチーさを優先したので後半の市街地のライドは楽しくないし平均速度が上がらない修行状態だったので改善の余地ありです。
しかも、郡上八幡からの下りは車が多くてあまり景色も良くなかったので、ツアー・オブ・ジャパンでも使われるコースを回っていくのが良さそうです。
そのあたりの改善を入れたコースを作っておきました。これであれば、岐阜県を走るので電車だと岐阜駅のほうが出やすいし。
金沢駅→岐阜駅
https://www.strava.com/routes/3096470081156824480
サポートカー
5000円/人出しても良いから車で荷物を運んでくれる人が居ると心強い。途中離脱もしやすくなるし、機材トラブルが起きたときのリスクヘッジになる。特に山なので回収車が車で時間がかかるので。
機材
フロントライトはOLIGHT(オーライト) RN1500で十分でした。このライトは相変わらず明るいし電池の持ちが良いです。
テールライトはOLIGHT(オーライト) SEEMEE30を2本持っていきましたが1本で足りました。このライト、すぐ壊れるから怖いのです。過去2回壊れました。
サイコンはEdge 530。基本的にはバッテリーセーブモードで運用していました。よって、ライド中は基本的に何も表示されない状態です。トンネルに入ると、off courseという表示とバックライトが点灯してしまって電池を削られます(泣)その場合は、輝度を手動で0%にしてしのぎました。面倒なので小型バッテリーを1つ持っていくと安心です。
Garmin ForeAthlete 935を心拍計として利用して、データをANT+でブロードキャストして、Edge 530で受信してました。これだと、すごい電池消費が少なくて電池は半分以上残っていました。
費用
宿泊・交通費で約42,000円
- 東京 – 金沢: 2万円
- 宿: 5,500円
- 名古屋 – 品川: 17,000円
ご飯で2万円ぐらい使ったので、6万円ぐらい。新幹線が高い。
まとめ
- 金沢から郡上八幡の道はおすすめ!
- コスパで考えると、もっと滞在して楽しみたい感じ。
- 空気は綺麗だし信号が少なくて走りやすいので前週の横浜往復60kmライドより楽に感じます。
- 掛水用のボトルは持って行ってよかったです。予報通り後半は暑かったです。不要だったら水を捨ててしまえばほとんど重さは無いし空気抵抗にもならないので保険としてはコスパ良いです。
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