4iiiiパワーメーターの電池蓋が割れたので3Dプリントで復活させた

概要#

4iiii PRECISIONパワーメーターの電池蓋(バッテリーカバー)が割れてしまいました。

結論から言うと、純正の交換パーツを海外通販で買うと送料込みで6,000円ほどかかるところ、有志が公開しているCADデータを3Dプリントサービスに発注したら、5個作っても数百円で済みました。発注から1週間ちょっとで届いて、精度もぴったり。この記事はその記録です。

同じように4iiiiの電池蓋を割ってしまった方の参考になれば幸いです。

電池蓋が割れた#

2021年に取り付けた4iiiiのパワーメーターですが、電池蓋は樹脂製で、以前からネジ穴のあたりにヒビが入りかけていました。そして先日、電池交換のときにネジを少しきつめに締めたら、ついにネジ穴部分が折れてしまいました。

ネジ穴部分が割れて外れてしまった4iiii純正の電池蓋。ネジを少しきつめに締めただけで折れました

この蓋がないと電池ケースに水が入り放題になります。私は過去に電池ケースへの浸水2回経験していて、浸水すると電池が錆びたり計測が不安定になったりするのを知っています。蓋なしでは洗車もできず、雨の日にも乗れません。早急になんとかする必要がありました。

純正の交換蓋は意外と高い#

まず純正の交換パーツを探しました。海外のPower Meter Cityというショップに純正のバッテリーカバーがありました。

Power Meter Cityで見つけた4iiii純正のバッテリーカバー。まさに探していたパーツです

本体は14.99ドルですが、日本への送料を含めると6,000円ほどかかります。

純正バッテリーカバーの価格は14.99ドル。ここに日本への送料が加わり、合計6,000円ほどになります

bike24にも8.40ユーロの互換キャップがありましたが、レビューは5点満点中2点と評判がよくありません。

bike24の交換キャップは8.40ユーロと安いものの、レビューは5点満点中2点

国内で在庫を見つけられず、この小さな樹脂パーツに6,000円を払うのはどうにも納得がいきませんでした。

CADデータが公開されていた#

いろいろ調べていると、Printablesに有志が作成したCADデータが公開されているのを見つけました。

4iiii PRECISION Powermeter Battery Cover by TinyRoy - Printables.com

Creative Commonsライセンス(4.0 International)で共有されています。超助かります! TinyRoyさんに感謝です。

これを3Dプリントすれば純正品を買うよりだいぶ安く済みそうです。

JLC3DPに発注#

私は3Dプリンターを持っていないので、STLファイルをアップロードすると印刷して郵送してくれる出力サービスのJLC3DPに発注しました。

素材はMJF(Multi Jet Fusion)方式のPA12ナイロンを選びました。薄い蓋でも割れにくい丈夫な素材で、屋外で使う自転車パーツに向いていそうだと考えたからです。表面は黒染め仕上げにしました。

JLC3DPの注文詳細。MJF方式のPA12ナイロン・黒染め仕上げで5個発注しました

気になる価格ですが、5個作って本体5.20ドル。送料が7.55ドルで、クーポン割引10ドルが効いて支払い合計はなんと2.75ドル(約400円)でした。クーポンがなくても5個で2,000円弱なので、純正品1個より安いです。

支払い合計は2.75ドル。5個の本体代5.20ドルと送料7.55ドルからクーポン10ドルが割引されました

1週間ちょっとで到着#

6月23日に発注して、印刷に3日、そこから国際配送されて7月1日に届きました。発注から8日、体感では「1週間ちょっと」です。中国からの発送ですが、国内はヤマト運輸が配達してくれました。

伝票の発送元は中国の工場ですが、国内はヤマト運輸の宅急便コンパクトで届きました

開封すると、袋に5個の蓋が入っていました。

袋に入った3Dプリント製の電池蓋5個。支払い合計2.75ドルなので1個あたり100円以下です

装着 — ぴったりハマった#

造形の精度は期待以上でした。表面はMJFナイロン特有のマットでざらっとした質感で、安っぽさはありません。

3Dプリント製の蓋の表面。MJFナイロン特有のマットな質感です

手に取ってみると、薄いパーツなのに剛性感があります。エッジの処理もきれいです。裏面にはOリング用の溝と、電池を押さえる円形の凸部までしっかり再現されています。

裏面の造形。Oリング用の溝と電池を押さえる円形の凸部が再現されています

作業机の上で装着準備。小さいパーツなので紛失に注意です

防水用のOリングは割れた純正の蓋から移植しました。並べてみると、純正の蓋は塗装が剥げてかなり傷んでいたのがわかります。

割れた純正の蓋(左)と、Oリングを移植した3Dプリント製の蓋(右)。純正はネジ穴の割れ以外にも全体的に傷んでいました

クランクに装着したところ、ぴったりハマりました。ネジ穴の位置も完璧です。今回の教訓を活かして、ネジは割れない程度のトルクで優しく締めました。

クランクに装着した3Dプリント製の電池蓋。ネジ穴の位置もぴったりで違和感がありません

装着部のアップ。チェーンリングの内側に収まり、パッと見では3Dプリント品だとわかりません

素材が丈夫なナイロンなので、樹脂の純正品より耐久性も期待できそうです。雨天走行や洗車での防水性能はこれから検証していきます。

ちなみに電池は、以前の浸水記事でも書いたとおりPanasonic製のCR2032を使っています。

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🛒 Amazonで購入

余った分はメルカリで販売中#

5個作って使うのは1個。「気に入った道具はスペアを確保」が私の信条なのでスペアは手元に残しつつ、余った分はメルカリで1,000円で販売しています。同じように蓋を割ってしまって困っている方はどうぞ。

FAQ#

Q. 3Dプリンターを持っていなくても作れますか?

作れます。私も3Dプリンターは持っていません。JLC3DPのような出力サービスにSTLファイルをアップロードして素材を選ぶだけで、印刷して郵送してくれます。

Q. 素材は何を選べばいいですか?

私はMJF方式のPA12ナイロン(黒染め)を選びました。薄い形状でも割れにくく、屋外で使う自転車パーツに向いていると考えたからです。5個で数百円〜2,000円弱の世界なので、複数の素材で試してみるのもありだと思います。

Q. 防水性は大丈夫ですか?

純正の蓋からOリングを移植しているので、構造上は純正と同等のはずです。ただし装着したばかりで長期の実績はまだありません。4iiiiの公式メンテナンス情報ではシリコングリスの塗布が推奨されているので、併用すると安心だと思います。

Q. 左クランク側の蓋にも使えますか?

今回のデータは右クランク(ドライブ側)用です。左側はツイストキャップ式で形状がまったく違うので使えません。

まとめ#

  • 4iiii PRECISIONの電池蓋は樹脂製で、ネジの締めすぎで割れることがある
  • 純正の交換パーツは海外通販で送料込み6,000円ほどと高い
  • PrintablesにCADデータが公開されており、Creative Commonsライセンスで利用できる
  • JLC3DPでMJF方式のPA12ナイロンをプリントして、5個で合計2.75ドル(クーポン利用時)
  • 発注から1週間ちょっとで到着し、Oリングを移植して装着したらぴったりハマった
  • 余った分はメルカリで販売中
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